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パリ入城式&戴冠式②

2024/12/08

楽しむ 文化

t f B! P L

1389年8月22日にイザボーのパリ入城、翌23日にはシテ島のサント・シャペルで戴冠式が行われました。

この出来事は、イザボーの人生における大イベントのため、関連資料では必ず言及されるものですが、具体的な道のりについては、管理人は特に考えることなく今まで来ました。
というのも、道のりはあまり重要ではないと思っていたのと、地所名が出てきてもピンと来なかったたためです。苦笑。

昨年末にパリマップを作ったのもあり、今回初めて、まともに向き合ってみました。

\当時のパリについては、こちらをご覧下さい/

入場式からおよそ80年後に描かれた写本挿絵。
時代や服装は違うとはいえ、イザボー時代のパリの雰囲気をよく伝えてくれているのではないだろうか。
Chroniques, Vol. IV, part 1 (the 'Harley Froissart'). (部分)
1470-1475, S. Netherlands (Bruges)
大英図書館 所蔵(Harley 4379, fol.3)
出典:British Library Images

サン・ドニ通りを通って

当時19歳だったイザボーは乗り物(輿だったのか、車輪付き馬車だったのか、馬が曳く輿だったのか)に乗り、大勢の大貴族たちやその夫人たちを伴って、パリの通りを練り歩きました。

マルセル・ティボー先生の著作をはじめとしたイザボーの伝記によると、そのルートというのは、シャルル5世城壁の入り口の一角をなす「サン・ドニ門(Porte Saint-Denis)」から入ってサン・ドニ通りを南下し、戴冠式の行われるシテ島に向かうという、シンプルな道のりでした。
てっきりパリ中をぐるぐる巡ったと思っていましたが、そんなことはなかったようです。

サン・ドニ通りは、今現在に至るまでしっかり残っています。

プログラム

パリ16OpenStreetMap の貢献者H. ノイゼ、A.-L. ベーテ、N. フォシェール (パリ都市空間の時系列分析)を一部加工。
CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

8月22日にイザボーたちが通るサン・ドニ通り沿いに、楽しい演出や仕掛けが展開。
イザボーは途中の演出の中で王冠を授けてもらい、グラン・ポン(シャンジュ橋)を渡ってシテ島に到着。
ノートルダム大聖堂に王冠を預けて、夜はパレ・ロワイヤル(シテ島の王宮)に宿泊。翌日23日にいよいよサント・シャペルで戴冠式、そのあとに何日も続くパーティーと馬上槍試合。

そんなプログラムとなっておりました。楽しそう♪

中世の地図

2003年の展覧会図録の最初ページに、シャルル6世時代頃の地図が載っています。これは、中世当時作られた地図というわけではなく、あくまで当時を再現した地図になります(以下、図録地図と呼びます)。

図録地図の出典には、「1380年のパリの都市計画に基づいて、研究者ジャクリーン・ルリダンとジャック・アルベール・マレという人物が1975年に作成した」という旨が書いてあります。

本記事では、この図録地図とイザボーの伝記各種を参考に、昨年も使わせていただいた「現代のパリに当時の城壁を重ねた地図」(byウィキメディア・コモンズ)に行程を記入してみました。

図録地図の現物は、図録に収まらないサイズ感のようで、小さい字なんかは潰れていて読めません。でも、辛うじて読める道(通り)の名前と、Googleマップで見られる現代のパリとの一致を見つけられると嬉しい。そして、600年前にイザボーたちが生きたのは、架空のどこかの街ではなく、確かに現代と地続きのフランスの都パリだったのだと実感します。

次回は、パリの内側に入っていきたいと思います。

参考文献

・Marcel Thibault, ISABEAU DE BAVIÈRE REINE DE FRANCE LA JEUNESSE 1370-1405, Paris, Perrin, 1903
・Marie-Véronique Clin,  Isabeau de Bavière la reine calomniée, Paris, Perrin, 1999
fayard/Réunion des Musées Nationaux, Paris・1400 Les arts sous Charles VI, 2004
筆者:ベルナール・グネ、訳:佐藤 彰一/畑 奈保美オルレアン大公暗殺―中世フランスの政治文化』岩波書店、2010

自己紹介

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中世末期の西ヨーロッパ史、特に王家の人々に関心があります。このブログでは、昔から興味のあったフランス王妃イザボー・ド・バヴィエールについてを中心に発信します。

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